トイレを流さないと当選無効になる!?

選挙お役立ち情報

 以前「住んでいる自治体以外でも立候補できるか」について取り上げました。地方議員、すなわち都道府県議や市町村議になるためには、「引き続いて3ヶ月以上の住民票がある」、かつ、「居住実態がある」という二つの条件を満たしていなければならない点をご紹介しました。

 今回は、このうち居住実態について、少し掘り下げてみようと思います。

 なぜ掘り下げるかというと、先日、私が新聞記者時代に担当していた町の議員補欠選挙で、ある男性当選者が居住実態を欠くとして、町選挙管理委員会から当選無効の決定を下されたからです。

 選挙の取材で何十回と足を運び、選挙以外の取材を含めると200回以上も訪れた町。最近も、フリーライターの仕事で訪問し、かつて取材でお世話になった方に邂逅したばかりです。思い入れのある土地だけに、大いに関心を持ちました。

 報道によると、この当選者は、選挙の3カ月前に転入したとのこと。しかし住所を置いた場所は、床が抜けているような家だったそうです。その後、町内の別の住宅に引っ越しましたが、それでも居住実態は認められませんでした。

 ところで、この「居住実態」について、何を持って満たしていると判断されるのでしょうか。

 各選管が判断基準としてよく用いているのが、電気、ガス、水道など生活インフラの利用状況です。電力会社などと契約をしていなかったり、使用量が著しく少なかったりすると、生活の本拠としていないと判断されるようです。今回取り上げた町の件では、1件目の家がボロボロだったことに加え、2件目の家で水道使用量がゼロだったことが、当選無効と判断する大きな材料となりました。

 もう10年以上も前の話ですが、埼玉県のある自治体で、元モデルの女性当選者が居住実態がないとして当選無効となりました。このケースでも、水道を使った形跡がほとんどなかったことが無効の決め手に。この人はマスコミの取材に対し、「トイレは使っても、毎回は流さない」と釈明して、記者たちを唖然とさせました。

 選挙は何かとお金がかかるだけに、耐乏生活を余儀なくされる候補者もいることでしょう。それでも、居住実態がないと判断されないよう、少なくともトイレの水くらいは毎回流したほうがよいのかもしれません。

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